トピックス−茶業会議所広報
73号へ75号へ戻るホーム

第74号

平成19年12月1日発行

【平成19年度 事業報告(経過報告)】
 茶業会議所が行う各種事業の費用は皆様が負担されている茶業振興費で賄われています。
  「静岡茶まつり(みどりのおもてなし静岡茶)」の開催
  「明日の静岡茶を語る会」の開催
  シンポジウム「お茶と日本人」
  みんなの静岡茶小学生絵画コンクール
  茶品種普及対策事業
  グリーンティーツーリズム事業
  静岡茶おもてなしコンベンション事業
  喫茶楽塾の開催
  マイボトルキャンペーン
  平成19年度杉山賞の表彰
  平成19年度茶業功績者表彰
  茶業振興費納入のお願い

【平成18年度 決算】
  茶業振興費はこのように使われました
  平成18年度 事業報告



「静岡茶まつり(みどりのおもてなし静岡茶)」の開催
 新茶のPRイベントを開催した。
 新茶の消費が全国的にも多い静岡市において初めて今年の静岡県産新茶を堪能していただくPRイベント「みどり のおもてなし・静岡新茶まつり2007」を5月3日・4日開催した。県内各茶産地地区から出展やお茶に関するゲーム、美 味しい入れ方教室などを行い本年度産の新茶をPRした。両日ともに晴天に恵まれ来場者に今年の新茶の味を堪能し ていただき、多くの喜びの声を聞いた。なお平成19年4月27日〜29日「浜名湖フラワーフエスタ2007」において、プレ イペントを開催した。
 

 また、本年度から消費地の茶商組合と協力し、静岡茶の美味しさとブランド周知を図るとともに、リーフ茶の需要を促 す目的で「静岡茶まつり」を消費地で開催することで進めている。その一連の事業として、東京都茶協同組合と共同で 平成19年5月26日(土) 27日(日)渋谷パルコ・スペイン坂において「みどりのおもてなし・静岡新茶まつりinPARC O」を開催した。両日は、汗ばむほどの晴天に恵まれ、大勢の若者や家族連れで終日賑わいをみせた。
 イベント期間中は、新茶の一煎パックと東京都茶協同組合加盟の茶専門店の名簿を入れたパンフレットも配り、静 岡新茶購入を促すとともに、来場者はもとより協力していただいた東京都茶協同組合の方々にも喜ばれた。
 

 続いて、平成19年8月17日(金)〜20日(月)札幌市大通り公園内のさっぼろ夏まつり会場内において、「みどりのお もてなし・静岡新茶inさっぼろ夏まつり」を開催した。
 静岡茶の美味しい淹れ方教室に参加された方からは、静岡県にも色々な産地があり特色や味・香りなどが違うと興 味を持たれ、お茶について、インストラクターに熱心に質問をされた方も多かった。
 手もみ茶実演では、道行く人が必ず立ち止り、冷茶を試飲された人は、ペットボトルより「美味しい」との声が多く 聞かれた。冷茶の作り方を聞く人も多かった。札幌茶商組合員名簿入りチラシを持って、市内の専門店に訪れた方の声 も聞かれた。
 

 秋の需要期である平成19年10月20日(土)21日(日)において、「みどりのおもてなし静岡お茶発見伝」を開催。県内 各茶産地地区からの出展と手もみ茶の実演、お茶セミナーを開催し、多くの人にリーフの美味しさ、静岡茶の品質の良 さ、他県にはない豊富な静岡県内茶産地の特色などをPRするとともに、静岡茶の一煎パックと20産地紹介に横浜市 茶商協同組合加盟の茶専門店の名簿を記載したパンフレットを配布し、地元専門店でのリーフ茶の需要を促した。
 

 平成19年11月3日(土)において、新潟県茶商協同組合の協力を得て、「みどりのおもてなし静岡茶in弥彦菊まつり」 を開催した。静岡茶の一煎パックと20産地紹介に新潟県茶商業協同組合加盟の茶専門店の名簿を記載したパンフレッ トを配布し、地元専門店での静岡茶、リーフ茶の需要を促した。
 

ページTOPへ

「明日の静岡茶を語る会」の開催
 リーフ茶の需要が減少傾向にある中、静岡茶の販売力も低下しているのではないかといわれているなかで販売力の 復活を図るため、静岡茶の生産者・流通業者及び行政等の関係者が消費地に出掛け、消費地茶専門店と率直な意見交換 を行い、消費者・消費地専門店の期待に応える茶づくりを推進し、販売力の強化を図る目的で東京、札幌、仙台、新潟で 実施した。
 平成19年3月23日に開催した東京での意見交換では、「静岡茶は原点に返って、消費者に飲んで喜ばれるお茶の生産 に心掛けて欲しい」「品質の低下は行政機関にも責任がある」「特徴のあるお茶イコール良いお茶ではない」などの意見 が消費地専門店から寄せられた。
 平成19年6月1日に開催した札幌での意見交換では、「消費者は産地ブランドでは買わない」「なぜ静岡茶を売らな ければならないのか」「団体などがPR活動をしても産地問屋は付いてこない」「新茶時期は静岡茶より鹿児島茶のほ うが甘みもあり実味しい」「異物混入に注意して欲しい」などの意見が寄せられた。
 平成19年9月6日に開催した仙台での意見交換では、「静岡茶が不味くなった」「産地大手業者が直接消費地に入っ で販売している」「可も無し不可も無し通り一辺倒のお茶になってしまった」「衝生管理に留意して欲しい」「生産地主 催のイベントを開催して欲しい」などの意見が寄せられた。
 平成19年9月19日に開催した新潟での意見交換では、「不味くなった原因は、茶樹の樹齢と関係していないか」「青臭 いお茶は売れない、火香の強いお茶が必要」「衛生管理を厳格にして欲しい」「ミル芽香のするお茶が無い」「もっと客の 好むお茶を提供することが肝要であり、物語も必要」などの意見が寄せられた。
 

ページTOPへ

シンポジウム「お茶と日本人」
 消費地である大都市を中心に、リーフ需要拡大を目的として、茶効能等に関する情報発信を行ない、お茶を身近に感 じ理解を深めてもらうことを目的にシンポジウム「お茶と日本人」を7月1日(日)西宮市で開催した。
 関西学院大学の協力もあり、地元新聞などの募集告知により、多くの参加者を得ることができた。歴史、科学、文化 と多岐にわたる講演内容に参加者は熱心に聞きいっていた。講演前と第一部終了後、地元日本茶インストラクターの 協力を得て冷茶の呈茶も好評で「お茶屋さんならではのおもてなし」と喜ばれた。第二部のパネルディスカッション終 了後、参加者からこのようなシンポジウムを継続的に実施して欲しいとの要望があった。
 

ページTOPへ

みんなの静岡茶小学生絵画コンクール
 昨年に引き続き、急須でお茶を淹れて飲む機会が少なくなっている子供たちが「お茶と人と風景」をテーマに絵を描 くことで日本茶の良さ、お茶のふるさと静岡の良さを意識してもらい、お茶を通して親子の絆や人と人とのつながり、 日本の伝統や文化、自然の大切さを深く考える人になってもらえるよう「第2回みんなの静岡茶小学生絵画コンクール」を 実施した。
 平成19年7月〜9月の夏休みの期間中募集を行い、県内小学枚360校から応募者数2,697点(昨年1,451点)の応募が あり、9月27日(木)に審査会を開催し、大賞12点、優秀賞24点、佳作210点を選んだ。入賞作品は、11月1日(木)〜4日 (日)世界お茶まつり2007の会場に展示するとともに、2008年度版のカレンダーを作成し県内の小学校及び茶業関係者 へ配布する。
 

ページTOPへ

茶品種普及対策事業
 平成19年7月12日〜17日東京都茶業青年団の協力を得て、東京新宿OZONE「夏の大茶会」において、消費者・茶 商を対象に品種茶を試飲していただき、香りや味の特徴を認識してもらうとともに品種茶のPRを行った。今回は、県 内各茶産地で品種茶を特産品として取組む4地区の振興協議会も出展した。
 期間中、来場者に8品種を試飲してアンケートを行うとともに、東京都茶商組合に加盟する全組合員の名を記載し たパンフレット、品種茶一煎パックとともに8,000個の配布をした。また、戦略商品としての検討をいただくため、来場した茶商組合員に品種茶100gを提供しアンケートを行った。
 

ページTOPへ

グリーンティーツーリズム事業
 お茶の本場・静岡県において、新茶の時期での茶摘み体験と手もみ体験などを実施し、本物のお茶の良さを知っても らい、末永く緑茶ファンとなってもらうことを目的に引き続き事業を実施した。
 平成19年4月25日、首都圏の消費者を日本平の舞台芸術公園で開催された「O−CHA&アートフェスティバル静 岡茶初摘み大茶会」に招待し、同公園内で行なわれた茶摘み体験や日本茶インストラクターらがもてなす新茶の呈茶、手 もみ茶体験などを満喫した。このほか、新茶期において、浜松市北部の山間地や金谷のお茶の郷、森町などで実施する とともに、秋の需要期にも首都圏からお客様を呼び、富士、掛川、森、川根などで、茶摘み体験や手もみ体験などの体験 型のツアーを実施した。
 

ページTOPへ

静岡茶おもてなしコンベンション事業
 本年度も県内で実施される各種のコンベンションなどへ日本茶インストラクターを派遣し、県内外の参加者に対し て静岡県ならではの「おもてなし」として、美味しい静岡茶の呈茶を実施しています。
 

ページTOPへ

喫茶楽塾の開催
 「おいしい静岡茶の入れ方」や「緑茶に関する知識や話題」などを聞きながらテーブルコーディネートを楽しむティ ーパーティー講座「喫茶楽塾」を県内外で開催しています。
 

ページTOPへ

マイボトルキャンペーン
 マイボトル(携帯用水筒)にリーフ茶浸出液を入れて飲むことを提案するとともに、茶専門店へリーフ茶を売る形に 加え、店頭でリーフ葉浸出液を販売する方法を提案し需要開拓を図っています。
 

ページTOPへ

平成19年度杉山賞の表彰
 杉山彦三郎翁顕彰会は、5月2日、駿府公園マロニエ広場で行われ、杉山賞の表彰が行われた。
    ・茶品種改良・普及功績賞
       伊東正智氏
    ・茶業振興功労賞
       朝比奈明夫氏
       杉本  修氏
       澤村 章二氏

ページTOPへ

平成19年度 茶業功績者表彰
 平成19年度茶業功績者表彰が平成19年6月19日において、茶業会議所通常総会の席上行われました。 受賞者は次のとおりです。
      前島 敏彦氏
      夏目美智男氏
      鈴木 忠廣氏

ページTOPへ

茶業振興費納入のお願い
 自園自製・自販の農家の皆さんへ、茶業振興費の徴収方法が、平成19年度(平成19年4月1日)から変更となりました。
 県内生産者が負担する生産割の徴収方法は、新たに荒茶取引の際買い手に預けることとなりました。生産割負担額は、 粉引き後の荒茶取引額の0.1%です。なお宣伝割は、従来どおりです。
 荒茶取引の際、生産者(売り手)が粉引き後の荒茶取引額の0.18%を負担して買い手に預けます。(但し、円未満は切 り捨て)したがって、自園自製・自販の農家の皆さんの茶業振興費は生産割と合わせ合計0.46%となります。
 この振興費は、消費宣伝・良質茶の生産など、本県茶業のより安定発展を図るため各種事業にあてるものですから必 ず納入して下さるようお願いします。
 なお、納入に際しては、本会事務局までお知らせくださるようお願いします。

ページTOPへ

平成18年度決算 茶業振興費はこのように使われました。

 平成19年6月25日(月)茶業会館において開催された通常総会で、次のとおり承認されました。

 皆様のご協力によって納入された平成18年度茶業振興費総額は、3億829万168円で各事業を通して有効に使われました。




ページTOPへ

平成18年度 事業報告

1.茶業振興総合対策事業
(1)静岡茶統一宣伝事業
 @消費地におけるイベント等でのPR
 首都圏を中心に、静岡茶PRイベントを行い静岡茶のおい しさ、素晴らしさを五感で楽しんでもらうとともに、日本茶 インストラクターらの協力により、おいしさを最高に引き出 す入れかたを消費者に正しく伝え、静岡茶の産地の豊富さ(種 類の多さ)をアピール、知識や周辺情報などを豊富に提供し、 美味しいお茶と言えば「静岡茶」とイメージするよう務めた。

 A県内におけるイベントの開催
 県内全小学校を対象に、「みんなの静岡茶小学生絵画コン クールを開催し、応募点数1,478点があった。  全国お茶まつり静岡大会式典において、表彰式を行い、受 賞作品のうち大賞と優秀賞36点を全国お茶まつり会場内に 展示するとともに、佳作207点をふくめた全受賞作品を「2007 年版カレンダー」として作成し、県内全小学校と茶業関係者 へ配布した。

 Bグリーンティーツーリズム
 新茶時期等での茶摘み体験と手もみ体験ツアーを実施し、 茶産地静岡と本物のお茶を知ってもらい緑茶ファンの拡大 を図った。

 C静岡茶処特集版情報誌の制作
 歴史、生産、流通、お茶の入れ方や楽しみ方、効能などを紹 介した茶業全般にわたる静岡茶を紹介するグラフ誌「お茶の 静岡」を発行し、静岡茶ファン層の拡大を図った。

 D緑茶教室の開催
 県内の小中学生から一般の主婦、OLまでを対象に、緑茶 の基礎知識とお茶の美味しい入れ方を習得してもらい、お茶 の啓発に努めた。

 E喫茶楽塾(提案型体験緑茶講座)の開催
 消費地イべントと連携し新茶期に、静岡新茶を多くの方に 楽しんでいただくことを目的に開催した。実施にあたっては、 消費イベントでの告知やマスコミへの働きかけなど例年以 上のPRを行い、予想以上の参加希望者が殺到し、会場を急遽 広くするよう対応し、参加者からは次回の予定を聞かれる など大変好評を得た。

 F静岡茶販売促進支援事業
 消費地茶専門店において、静岡茶の販売促進を積極的に支 援するため、意見交換会「明日の静岡茶を語る会」や「入れ方 研修会」を開催した。また、静岡茶PRのため、参加型イベン トとして「お茶の入れ方コンテスト」の検討を行ったほか、 静岡茶紹介のための消費者向け映像資料「静岡県の茶産地」 および、お茶に関する知識向上資料「お茶クイズCD」など 静岡茶ファンの拡大を図る資料を作成した。  また、県内で実施されるコンベンションなどへインストラ クターを派遣し、美味しい静岡茶の呈茶を行い、静岡県なら ではの「おもてなし」として参加者から好評を得た。

(2)生産改善対策事業
 指導者養成のための人材育成と茶期ごとに生産現場への 情報提供に努めるとともに、消費者ニーズの把握に努め、JA などに情報を発信し荒茶生産及び流通に役立てた。乗用型 茶園管理機械の導入に伴う現地研修や、先進事例研修を開催 し茶園の基盤整備推進の啓蒙を図った。また、消費者は残留 農薬や食品表示など食品の安全性への関心が高くなってい るため、圃場及び荒茶工場における異物混入防止研修会を実 施した。  また、県内各地において茶品評会への出品対策指導を実施 し、静岡県で開催した全国茶品評会において、普通煎茶10kg の部で2点、深蒸し煎茶の部で1点の農林水産大臣賞と両部 門において産地賞を獲得した。

(3)安心安全強化・新需用創造事業(新需要創造事業)
 リーフ茶需要の拡大を目ざして、茶器等周辺器具及び飲用 促進ツールデータをまとめた販促資料として冊子を作成した。 本年度は、「茶の保存に関する基礎知識」を中心に変質の原因、 茶袋、茶缶、茶匙などについてまとめた。また、「若い女性の 意識調査」を実施し、従来の学識経鹸者や専門業者の発想で はなく、若い年代の女性を対象に好きなお茶、好きな茶器な どについてグループインタビューやアンケート調査により 意見を聞き、消費拡大のヒントを得た。

(4)手もみ製茶対策事業
 製茶技術の原点である、手揉製茶法の修得錬磨を図るため 後継者養成講習会・研修会を開催して、技術の向上と県無形 文化財としての手もみ製茶技術の保存伝承に努めた。

2.委員会等開催費
 平成18年度事業執行のため、各委員へ事業参加を促すと ともに、各委員の意見を反映しながら修正を加え事業執行した。

3.広報・情報収集、発信事業
(1)茶業会議所広報の発行
 茶業振興費の理解と平成18年度事業報告のため広報を 2回発行し、茶業関係者へ配布した。

(2)情報収集及び情報発信
 ホームページへ本会の事業活動を掲載するとともに、関連 イベントの紹介やメールなどによる茶に関する質疑応答等 により幅広い静岡茶ファン層の拡大を図った。

4.茶効能等推進事業
 本会に事務局を置く、茶学術研究会への支援と助成を行っ た。このほか、消費地である首都圏を中心に、リーフ需要の 拡大を目的に、お茶の効用に関する最新情報をまじえ発信し、 お茶をより身近に感じ理解を深めてもらうため、緑茶の効能 に関するシンポジウム「知って得する緑茶効能の最前線」を 開催した。

5.茶業振興対策事業
 新茶PRや各種茶業大会への副賞交付や日本茶インストラ クター協会静岡県支部及び杉山彦三郎翁顕彰会への助成、茶 業功績者表彰等を行い、茶業振興意欲の高揚と奨励に努めた。

6.全国お茶まつり対策事業負担金
 第60回全国お茶まつり事業への負担。

7.管理費
 茶業会議所の事務運営管理等。

8.負担金
 日本茶業中央会など関連団体の会費として負担。

9.特別会計繰入
 茶業振興事業のために繰入や静岡県茶業会館の維持・管理 及び円滑な運営をはかるとともに、業界の拠点として広く茶 業者の利活用を図った。

10.交付金 (県茶商 95,559千円、経済連 81,011千円)
 会員団体が実施する消費拡大事業及び生産改善指導事業 に交付した。

11.茶文化普及啓発事業
 会員団体が実施する茶文化普及啓発事業へ交付した。

12.繰越金
 次年度事業へ繰越

ページTOPへ

73号へ75号へ戻るホーム